アメリカのメディア大手ディズニーは、自社が展開する動画配信サービスの料金を再び引き上げると発表しました。動画配信業界全体で値上げの傾向が続いており、ディズニーによる大規模な料金改定はおよそ1年ぶりとなります。
ディズニーのサポートページによりますと、広告なしの「Disney+(ディズニープラス)」と「Hulu(フールー)」のセットプランは、月額19.99ドル(約3100円)から21.99ドル(約3400円)に引き上げられます。また、それぞれの広告なし単体プランは18.99ドル(約2900円)から21.49ドル(約3300円)に、広告ありの単体プランは月額12.49ドル(約1900円)に値上げされるということです。この変更は、アメリカのブルームバーグ通信が最初に報じました。
こうした動きはディズニーに限りません。動画配信サービス各社は、過去数年間にわたり継続的に料金を引き上げています。今年に入りネットフリックスが値上げを実施したほか、8月には「Peacock(ピーコック)」や「Apple TV」も料金を改定しており、業界全体で価格高騰が進んでいます。
2019年に「Disney+」が提供を開始した際、基本の月額料金は6.99ドル(約1100円)でした。その後、ディズニーは動画配信事業をエンターテインメント部門の収益の柱とするため、段階的な値上げを行ってきました。
動画配信はディズニーの事業全体において重要性を増しています。同社が発表した第3四半期の決算によりますと、「Disney+」と「Hulu」を合わせたエンターテインメント動画配信事業の売上高は、加入者数の増加や過去の値上げ効果により、11%増の55億ドル(約8525億円)に達したということです。
一方でディズニーは、単なる料金の引き上げにとどまらず、事業を拡大するための新たな手法を模索しているとしています。
報道によりますと、同社は「Disney+」に無料プランを導入する可能性を検討しているということです。実現すれば、消費者の視聴時間を奪い合っている「YouTube」や「Tubi」などのプラットフォームと直接競合することになります。さらに今月には、利用者が好みのコンテンツを見つけて連続視聴しやすくするための新機能「プレイリスト」も導入しました。
また、技術面での体制強化も進める方針です。ディズニーは最近、初の最高技術責任者(CTO)としてカランディープ・アナンド氏を起用しました。同氏は、ディズニーが以前に自社の知的財産権を侵害していると指摘した企業「Character.AI」の元CEOとして知られています。
