アメリカの料理宅配大手「ドアダッシュ」は、フードテック企業の「ワンダー」に対し、事業買収と出資を合わせて総額4億2500万ドル(約659億円)規模の提携を行うと発表しました。
発表によりますと、ドアダッシュはワンダーが保有する大学向け食事提供事業「グラブハブ・キャンパス・ダイニング」を3億ドル(約465億円)で買収します。さらに、ワンダーが今年7月に発表した6億5000万ドル(約1008億円)規模の資金調達ラウンドに、ドアダッシュが新たに1億2500万ドル(約194億円)を出資するということです。
ワンダーは、配達に特化した「ゴーストキッチン」を集約した施設を展開する企業です。顧客が一度に複数の有名レストランのメニューを注文できる仕組みを構築しています。同社は、過去に創業した企業がアマゾンやウォルマートに買収された実績を持つ起業家のマーク・ロア氏によって設立され、テイクアウト事業の拡大を急速に進めています。
ワンダーは昨年、料理宅配プラットフォームの「グラブハブ」を6億5000万ドル(約1008億円)で買収しました。これに加えて、食材宅配の「ブルーエプロン」などのブランドを傘下に収めているほか、ニューヨークを拠点とする複数のレストランチェーンも買収しています。
今回の提携について、ワンダーのロア氏は「完全に自動化された食のシステムを構築するという長期的な目標に集中できるようになる」としています。個人の好みに合わせた食事の計画から製造、配達までを大規模に行い、人々が1週間に食べる21回の食事すべてをまかなうサービスを目指す方針です。
一方、ドアダッシュは買収した大学向け事業について、現在導入されている450の大学から、今後はスタジアムやホテルなどの施設にも展開していく方針を示しています。
ドアダッシュの共同創業者であるトニー・シュー氏は、「学生に多様な選択肢と利便性を提供するだけでなく、大学側の運営を効率化し、負担を軽減できる」としています。
ワンダーは現在、アメリカ北東部などを中心に急速に店舗網を拡大しています。現在の店舗数は157店舗に上り、2025年の初めからすでに4倍以上に増加したということです。2027年初頭にはテキサス州への進出も計画しており、さらなる事業拡大を図る方針です。
