アメリカの動画配信大手ネットフリックスが、Apple TV向けのアプリにおいて動画再生システムを独自のものに変更したことが明らかになりました。これにより、利用者の間で操作性が低下したとして不満の声が広がっているということです。
ネットフリックスはここ数週間の間に、Apple TVの基本ソフト「tvOS」に標準搭載されている動画再生システムの使用を取りやめました。代わりに、他のテレビ向けプラットフォームで使用している独自の再生システムを導入したということです。
この変更により、日常的な操作が煩雑になったとの指摘が相次いでいます。例えば、10秒間の巻き戻しや早送りを行う際、従来は1回の操作で済んでいましたが、新たなシステムでは一時停止後に画面上の選択項目を再度操作する必要が生じています。
また、Apple TVならではの機能も利用できなくなりました。巻き戻し時に自動で字幕が表示される機能や、リモコンを操作して番組の終了時刻を確認する機能が失われたほか、iPhoneの専用アプリを通じた詳細な再生操作もできなくなったということです。
ネットフリックスはこの変更の理由について公式な発表を行っていません。しかし、関係者の話によりますと、同社はすべてのプラットフォームで独自の再生システムを使用しており、これまで例外だったApple TVにおいても仕様を統一するねらいがあるとしています。また、専門家からは、独自の再生システムを導入することで、広告表示の機会を拡大するねらいがあるのではないかという見方も示されています。
インターネット上の掲示板などでは、この変更に対する利用者の不満が高まっており、サービスの解約を検討する声も上がっています。さらに、この仕様変更はネットフリックスが料金の引き上げを発表した時期と重なっているということです。
一部の利用者からは、月額27ドル(約4,200円)の最上位プランから、月額20ドル(約3,100円)の標準プランへの変更を検討する声も出ています。これにより、年間の支払額を324ドル(約5万200円)から240ドル(約3万7,200円)に減らすことで、企業に対する抗議の意思を示す動きもみられます。
ネットフリックスはこれまでもAppleの標準機能との連携に消極的だったとされており、今回の変更が今後の利用者数や事業戦略にどのような影響を与えるか注目されます。
