AI検索スタートアップのパープレキシティは、新しい「コメット」ブラウザを世界中で無料で提供すると発表しました。これは、大手ブラウザや検索エンジンに対抗するための戦略です。さらに、一部の有料ユーザー向けに「バックグラウンドアシスタント」を導入するということです。
パープレキシティは3か月前に月額約3万1000円(200ドル)の「Maxプラン」加入者向けにコメットを初めて公開しました。それ以来、数百万人がダウンロード待機リストに登録しているということです。コメットの主な特徴は、ウェブページの情報を要約したり、ナビゲートしたりする「サイドカーアシスタント」で、ユーザーのブラウジングを支援します。
コメットを無料化する動きは、Google Chromeのような既存のブラウザや、The Browser CompanyのAI搭載ブラウザ「Dia」のような新興勢力と競争するためのものです。また、OpenAIのAI搭載ブラウザの発売を控えての動きでもあります。
このような競争の中で、パープレキシティはコメットの機能が信頼性を持って動作することを証明する必要があります。実際の生産性向上がなければ、ユーザーが既存のブラウザから乗り換える可能性は低いとされています。
無料ユーザーにとって、コメットの体験はサイドカーアシスタントに限定されますが、DiscoverやSpaces、Shopping、Travel、Finance、Sportsといったツールを利用することができます。
「Maxプラン」ユーザーは、高性能AIモデルにアクセスでき、メールアシスタントを利用することができます。これにより、メールの返信作成やスケジュール管理が可能になります。また、新機能「バックグラウンドアシスタント」への早期アクセスも提供されます。
「バックグラウンドアシスタント」は、中央ダッシュボードから管理できる「ミッションコントロール」のようなもので、複数のタスクをバックグラウンドで実行します。例として、メール送信やコンサートチケットのカート追加、最適なフライトの検索などがあります。タスクが完了すると通知されるということです。
無料のコメットユーザーも、月額約800円(5ドル)の「Comet Plus」サブスクリプションを購入することができます。これは、Apple Newsに代わるAI強化サービスとして提供される予定です。「Proユーザー」や「Maxユーザー」は、自動的にComet Plusにアクセスできます。