デザインプラットフォームを運営するフィグマは、AIを活用した画像・動画生成企業であるウィービーを買収したと発表しました。この買収により、ウィービーは「フィグマウィーブ」という新ブランドのもとでフィグマに加わることになります。
フィグマによれば、ウィービーから20名がフィグマに参加する予定ですが、取引の評価額については明らかにされていません。ウィービーは2024年にテルアビブで創業され、6月にはエントリーキャピタルをはじめとする投資家から400万ドル(約6億2000万円)の資金を調達しました。
ウィービーは当面は独立した製品として存在し続ける方針ですが、将来的にはフィグマウィーブブランドと統合され、フィグマのプラットフォーム全体に組み込まれる予定です。
ウィービーのウェブツールは、異なるAIモデルを組み合わせて使用することができ、プロフェッショナルな編集ツールを提供しています。これにより、製品モックアップやブランドスタイリングに使用する高品質な画像や動画を作成することが可能です。ユーザーはレイヤー編集、照明調整、色や角度の変更を通じて、最終的な結果を得ることができます。
ユーザーは、無限キャンバス上で画像生成のプロンプトなどの要素から始め、異なるモデルの結果を確認し、1つの画像を選択した後、動画生成のプロンプトを追加してさまざまなモデルが生成した結果を確認します。任意の時点で編集ツールを使用して、動画の外観を変更することができます。デザイナーは、複数のプロンプトやモデルを組み合わせて、望む出力を得ることが可能です。
ウィービーは、動画用のシードダンス、ソラ、ベオ、画像生成用のフラックス、イデオグラム、ナノバナナ、シードリームなどの異なるモデルを提供しています。
フィグマのCEOであるディラン・フィールド氏は声明で、「このノードベースのアプローチは、AI生成に新たなレベルの工芸と制御をもたらします。出力は分岐、リミックス、洗練され、創造的な探求と反復、工芸を組み合わせています。ウィービーのチームは、シンプルさ、親しみやすさ、パワーのバランスを取ったツールを作り出し、使用すること自体が喜びとなるツールを提供してくれました」と述べています。
AIを活用したデザインプラットフォームは、メディア生成やデザインワークフローの能力を強化するために需要が高まっています。今月初めには、AI検索プラットフォームのパープレキシティが、セコイアが支援するデザインプラットフォーム「ビジュアルエレクトリック」のチームを買収しました。また、4月にはクレアがベインキャピタルやa16z、アブストラクトベンチャーズなどから合計8300万ドル(約128億6000万円)の資金を調達したと発表しました。