アメリカのウェアラブル端末大手「フィットビット(Fitbit)」の共同創業者らが設立した新興企業「Luffu(ラッフ)」は、着用者の心身の健康状態を把握し、安全を管理する通信機能内蔵のリストバンド型端末「Luffu Link」を新たに開発したと発表しました。
この端末は、スマートフォンが近くにない環境でも、健康状態の常時モニタリングや音声による記録、位置情報の把握ができるということです。また、緊急時にはあらかじめ登録した家族などの連絡先に助けを求める機能も備えています。価格は250ドル(およそ3万8700円)で現在予約を受け付けており、2027年初頭に出荷される予定です。なお、通常価格は300ドル(およそ4万6500円)になるとしています。
同社は、AIを活用した家族向けの包括的なケアシステムの構築を事業の柱に据える方針です。今年に入り、家族の情報を収集して日常の行動パターンを学習し、体調の変化を知らせる健康管理アプリの提供を始めており、今回の端末はこのシステムをさらに拡充するものだとしています。開発の背景には、創業者らが自身の親を介護した経験があり、過度な監視を感じさせることなく、家族が健康状態を正確に把握できる仕組みを目指したということです。
端末の利用者は、ボタンを押して音声で話しかけるだけで、服薬状況や症状、食事、気分などを記録することができます。さらに、活動量や睡眠状態、安静時の心拍数などの基本的な健康データも継続的に収集されます。収集されたデータはアプリで整理され、活動量の低下や睡眠パターンの変化などを検知して、家族に通知する仕組みとなっています。
また、GPS機能が内蔵されており、着用者の現在地や移動履歴を家族と共有できるほか、ボタンを2回押すだけで無事を知らせることも可能です。LTE通信機能が組み込まれているため、転倒などの緊急時には、音声メッセージとともに位置情報や心拍数などのデータを家族に直接送信できるということです。通信料金は本体価格に含まれており、別途契約する必要はないとしています。
同社によりますと、一般的なウェアラブル端末とは異なり、あえて画面を設けないデザインを採用したということです。これについて創業者のジェームズ・パーク氏は、「日常の背景に溶け込み、静かに見守る存在にしたいと考えた。緊急用のペンダントのような見た目ではなく、アクセサリーを意識した」と説明しています。同社は今後、このシステムを家庭内に拡張する新たなデバイスの開発も進める方針です。
