アメリカのIT大手メタ(Meta)は、自社が運営するSNS「インスタグラム」などが若者に依存症を引き起こしているとして、アメリカの各州などから提訴されていた裁判で、和解に合意したと発表しました。
アメリカではこれまで、SNSのアルゴリズムが若者に有害な影響を与えているとして、規制強化を求める声が高まっていました。具体的には、ネットいじめや非現実的な体形の追求によるプレッシャー、睡眠不足による学力低下などが問題視されていました。
こうした中、アメリカの52の州や地域の司法長官らが連携し、メタに対する大規模な訴訟を起こしていました。今回の和解により、メタはインスタグラムおよびフェイスブックを利用する18歳未満のユーザーに対し、これまでにない水準の新たな保護対策を自動的に適用する方針です。
また、メタは和解金として総額180億ドル(約2兆7900億円)を支払うことに暫定的に合意しました。この資金は、若者の安全を守るための取り組みなどに充てられるということです。
一方で、メタは今回の合意に一定の条件を設けています。支払い総額のうち、確実に支払われるのは70%にとどまるとしています。残りの30%については、競合する「ユーチューブ(YouTube)」や「ティックトック(TikTok)」が同様の保護対策を導入し、同等の資金拠出を行うことを条件としています。
さらに、アプリの利用時間制限や夜間モードなどの新機能についても、競合他社が同様の制限を設けない限り、メタによる機能の保証期間は5年間に限定されるということです。
アメリカでは連邦政府による一律の規制が難航する中、各州の連携によって今回の合意に至りました。今後は、導入された制限を若者が回避できないよう、実効性をいかに担保するかが課題となります。今回の措置はアメリカ国内に限定されていますが、世界各国の規制当局も同様の対応を求める可能性があり、今後の動向が注目されています。
