アメリカのIT大手メタは、最新のAI=人工知能モデル「Muse Spark」の提供を開始したと発表しました。これに伴い、同社のAIアプリのダウンロード数が急増しているということです。
市場調査会社「Appfigures」のデータによりますと、アメリカのアプリストアにおける「Meta AI」アプリの順位は、新モデル発表直前の57位から、翌日には5位へと急上昇しました。
今回発表された「Muse Spark」は、メタのAI開発部門のトップであるアレクサンドル・ワン氏の体制下で初めてリリースされたモデルです。同氏は、AI開発の体制を刷新するため、昨年、AI関連企業「Scale AI」から起用されていました。
メタは、この新モデルについて、従来のモデルから大幅に性能が向上したとしています。同社は、競合する「OpenAI」や「Anthropic」などに追いつくことを目指してAI技術の強化を進めています。この取り組みの一環として、AI人材の獲得に数十億ドル(数千億円規模)を投じているほか、「Scale AI」に対して143億ドル(約2兆2165億円)の投資を行っているということです。
新モデルは、音声やテキスト、画像などの複数の情報を同時に処理できる機能を持っています。健康に関する情報提供や、科学や数学などの複雑な推論に対応できるとしています。さらに、ユーザーの指示に基づいてウェブサイトや簡単なゲームを作成する機能も備えているということです。また、複数のプログラムを同時に稼働させ、ユーザーの質問に効率的に対応できるとしています。
メタは今後数週間以内に、このモデルを「WhatsApp」や「Instagram」、「Facebook」などの自社のSNSアプリや、スマートグラスにも順次導入する方針です。また、アプリとウェブサイトのデザインも刷新され、用途に応じてモードを切り替えられるようになったということです。
一方で、アプリストアの順位では、1位の「ChatGPT」や、2位の「Claude」、3位の「Gemini」などが依然として上位を占めており、競合他社には及んでいないということです。ワン氏はSNS上で順位の上昇に触れ、「まだ成長を続けている」と強調しています。
調査会社のデータによりますと、「Meta AI」アプリの全世界での累計ダウンロード数は6050万回に上り、このうち2500万回は今年に入ってから記録されたものです。過去5か月間のダウンロード数は、アプリ公開当初の5か月間と比較して138%増加したということです。国別ではインドが最も多く、次いでアメリカ、ブラジル、パキスタン、メキシコと続いているということです。
