アメリカのスタートアップ企業は、スマートフォンの画面をスワイプする操作や音声入力を使って、効率的に電子メールを管理できる新しいiOS向けアプリ「Avec」の提供を始めたと発表しました。
このアプリは、画面に表示されるメールのカードを左右にスワイプすることで、直感的にメールを振り分けることができるということです。初期設定では、左にスワイプすると「後で対応するメール」として保存され、右にスワイプすると「完了(アーカイブ)」として処理される仕組みになっています。また、下にスワイプすることで「重要ではないメール」として分類され、アプリが学習して一括で表示するようになるとしています。
さらに、画面下部のボタンを長押ししながら話しかけることで、音声による返信の作成が可能です。音声は自動でテキストに変換されて下書きとして保存され、利用者は内容を確認・修正した上で送信できるということです。
会社によりますと、既存の音声入力アプリはスマートフォンのシステム上の制約を受けることが多い一方、「Avec」はメールの文脈を完全に把握できるため、相手の名前やメールの雰囲気に合わせた適切な文章の修正が可能だとしています。
開発者で創業者のジョナサン・ユニコウスキー氏は、「電子メールの仕組みは25年間大きく変わっていません。優れたデザインと最新のAI技術を組み合わせることで、より良い体験を提供できると考えました」と述べています。また、パソコン向けではなくモバイル向けに先行して開発した理由について、「画面が小さく物理的なキーボードがないという制約が、かえって創造性を引き出すためです」と説明しています。
「Avec」は現在、アメリカ国内の「Gmail」利用者を対象に無料で提供されています。今後は「Outlook」への対応を進めるほか、有料プランの導入も検討している方針です。
なお、同社はこれまでにベンチャーキャピタルや個人投資家などから総額840万ドル(約13億円)の資金を調達したということです。
