アメリカのIT大手リンクトインの共同創業者で投資家のリード・ホフマン氏は、企業が従業員のAIの使用量を示す「トークン」の消費データを追跡することについて、AIの活用を促す有効な指標になり得るとの考えを示しました。アメリカのIT業界では、従業員のAI利用状況を把握する手法が注目を集めています。
AIの「トークン」とは、AIが文章を処理する際のデータの最小単位であり、サービスの利用料金を計算する基準にもなります。
アメリカのシリコンバレーでは最近、どの従業員がAIツールを積極的に活用しているかを把握するため、トークンの消費量を社内で追跡する企業が増えています。この動きは、若者の言葉を用いて「トークンマキシング(トークンの最大化)」と呼ばれ、話題となっています。
一方で、技術者の間では、この手法が単に「誰が最もコストをかけたか」を競うことになりかねず、生産性を測る指標として適切かどうかをめぐって議論が起きています。こうした中、IT大手メタは最近、社内のトークン消費量を示すデータ画面を閉鎖したということです。
これについて、ホフマン氏は今週開かれた経済イベントのインタビューで、従業員のトークン消費量を追跡する取り組みを支持する考えを示しました。
ホフマン氏は「あらゆる職種の人がAIに触れ、試行錯誤することが重要だ。トークンの使用量は生産性を測る完璧な指標ではないが、確認すべき有益なデータだ」と述べています。
その上で、単に消費量を追跡するだけでなく、従業員がAIをどのような目的で使用しているかを把握し、組み合わせる必要があると指摘しました。ホフマン氏は「失敗に終わる試みがあっても問題ない。多様な人材が同時にAIを活用する環境を作ることが求められている」としています。
さらに、企業のAI戦略について、組織全体にAIを組み込む方針をとるべきだと強調しました。週に1回程度の定期的な会議を設け、AIをどのように業務に活用し、何を学んだかを共有することで、大きな成果につながるということです。
