レイテント・ラボは、約6か月前に5,000万ドル(約775億円)の資金を調達した後、ウェブベースのAIモデルを発表しました。このモデルは、タンパク質結合において最先端の研究成果を達成したと、CEOで創業者のサイモン・コール氏が発表しました。コール氏は以前、DeepMindのAlphaFoldのタンパク質設計チームを共同で率いた科学者です。
このモデルは、設計の優劣を評価する計算的な方法を持ち、物理的な実験室でテストされた際に高い割合で実用可能なタンパク質を生成するということです。
レイテント・ラボの基盤生物モデル「LatentX」は、学術機関、バイオテクノロジーのスタートアップ、製薬会社がブラウザ上で新しいタンパク質を設計できるようにするという方針です。LatentXは自然界に存在するものを超えて、精密な原子構造を持つ全く新しい分子設計を可能にします。このアプローチにより、新しい治療薬の開発がより迅速に進むことが期待されています。
コール氏によれば、この新しいタンパク質を設計する能力が、AlphaFoldとの違いであるとしています。AlphaFoldはタンパク質構造予測のモデルであり、既存の構造を視覚化することはできますが、新しいタンパク質を生成することはできません。
レイテント・ラボのビジネスモデルは、外部組織がモデルを利用できるようにライセンスを提供することです。コール氏は「すべての企業が独自のAIモデルやAIインフラストラクチャ、AIチームを持つことはできません」と述べています。
LatentXは無料で利用可能ですが、コール氏は今後、追加機能や能力が導入されるにつれて有料化する意向を示しています。薬品開発のためのオープンソースAI基盤モデルを提供する他の企業には、Chai DiscoveryやEvolutionaryScaleがあります。
レイテント・ラボは、Radical Ventures、Sofinnova Partners、Googleのチーフサイエンティストであるジェフ・ディーン氏、AnthropicのCEOダリオ・アモデイ氏、ElevenLabsのCEOマティ・スタニシェフスキ氏によって支援されています。