アメリカの自動運転技術開発会社「Comma AI」の創業者であるジョージ・ホッツ氏が、人工知能(AI)の開発方針について、ユーザーの要求であれば犯罪行為の計画であっても支援するべきだとする独自の主張を発表しました。同氏は、AIの安全性に向けた国際的な規制の動きに反対する姿勢を示しています。
現在、AIの急激な進化を懸念し、研究者らが協力して開発の速度を落とすことを提言する「AI 2040: Plan A」などの政策論文が発表されています。しかし、ホッツ氏はこのようにAIの進歩を社会全体の利益のために管理するという前提に反対しています。同氏は、特定の企業が中央集権的に管理する現在のAIサービスではなく、ユーザー個人の利益に完全に同調し、ローカル環境で動作するAIモデルの開発を推進する方針です。
ホッツ氏は、ユーザーに同調するAIを「銃」に例えています。ユーザーが配偶者や家族の殺害を計画したり、違法薬物の製造に必要な道具をインターネット通販で注文したりする場合でも、AIはユーザーの要求に従うべきだと主張しているということです。同氏は「私たちは自由な世界に生きるか、そうでないかのどちらかだ」と述べ、個人の自由を極端に重視する考えを示しています。
一方で、このような極端な個人の自由を追求する考え方に対しては、懸念の声も上がっています。社会や市場などの集団においては、個人の要望だけでなく、他者の権利や社会全体の安全性を考慮したバランスが必要不可欠だという指摘が出ています。AI技術が広く普及する中で、開発者は技術が社会全体に与える影響を慎重に検討することが求められるとしています。
