法務AIスタートアップのハーヴィーが、シリコンバレーで注目を集めていると発表しました。CEOのウィンストン・ワインバーグ氏は、トップティアの投資家からの関心を集めており、同社の資本構成にはOpenAIスタートアップファンド、セコイア・キャピタル、クライナー・パーキンス、グーグル・ベンチャーズ、アンドリーセン・ホロウィッツなどの名が並んでいます。
サンフランシスコに拠点を置くハーヴィーの企業価値は、2025年2月の3,000億円(約4,650億円)から6月には5,000億円(約7,750億円)、10月末には8,000億円(約1兆2,400億円)に急上昇しました。これはAI企業に対する高評価と、ハーヴィーが主要な法律事務所や企業の法務部門を獲得していることを反映しています。
現在、ハーヴィーは63か国で700のクライアントを有し、アメリカのトップ10法律事務所の大半を含んでいるということです。また、8月時点で年間収益が1,550億円(約1億ドル)を超えたとしています。
テッククランチは、今週のStrictlyVC Downloadポッドキャストでワインバーグ氏にインタビューを行い、共同創業者のゲイブ・ペレイラ氏と共にどのようにしてこの成功を収めたのかを聞きました。彼は数年前にサム・アルトマン氏に送った一通のメールが全てを変えたこと、AIが弁護士に利益をもたらすと信じている理由、そして国際的なデータ許可の課題をどのように克服しているのかを語りました。
ハーヴィーのビジネスモデルは、主に座席ベースの料金体系ですが、ワークフローが複雑化するにつれて成果ベースの価格設定に移行する方針です。また、企業と法律事務所間のマルチプレイヤープラットフォームを構築することを目指しています。
ワインバーグ氏は、法務AIが法務業界に与える影響について、「法務業務の複雑さに比べて、現時点でAIができることは非常に限られている」と述べ、今後の成長に期待を寄せています。
