アメリカのAI開発企業「Anthropic(アンソロピック)」は、生成AI「Claude(クロード)」のチャット機能と作業支援機能「Cowork(コワーク)」の記憶システムを統合したと発表しました。
これまで、チャットを通じてAIに学習させたプロジェクトのアイデアなどをCoworkで活用する際、ユーザーは詳細を改めて入力し直す必要がありました。今回の統合により、一方の機能で学習した情報をもう一方でも引き継ぐことができるということです。これにより、AIに同じ情報を繰り返し指示する手間が省け、2つの別々の製品ではなく、1つの連続したアシスタントとして利用できるようになるとしています。
また、AIが記憶した情報をユーザー自身が管理できる機能も追加されました。ユーザーは保存された情報を閲覧し、必要に応じて特定のトピックに関する情報を編集したり、削除したりすることができます。さらに、会話の終了時ではなく、チャットの進行に合わせてリアルタイムで記憶が更新されるため、機能間の移動がよりスムーズになるということです。
同社は具体的な活用例として、会議の議題や上司への報告書の作成を挙げています。過去のチャットで会議の参加人数や開催地、登壇者について言及していれば、Coworkでの作成時にそれらの情報を再入力する必要がなくなります。同社は、調査段階から実際の作業への移行をシームレスにし、ユーザーの利便性を大きく向上させる方針です。
プライバシーへの配慮として、健康状態や人種、宗教、政治的信条などの機密情報は、初期設定では記憶されない仕組みとなっています。ただし、ユーザーが希望する場合は設定を変更して保存を許可することができ、その際はアプリ上で通知が表示されるということです。
一方で、政府発行の身分証明書や社会保障番号、犯罪歴など、同社の利用規約に違反する情報については、いかなる場合でも保存しないとしています。
この新しい記憶機能は、無料版および「Pro」「Max」プランのすべてのユーザーを対象に、ウェブ版、デスクトップ版、モバイル版で初期設定として有効化されています。スマートフォン向けアプリを利用する場合は、最新バージョンへのアップデートが必要だということです。
