アメリカのスタートアップ企業「Orion(オリオン)」は、AI(人工知能)を活用して睡眠中の温度を自動調整するマットレスパッドを開発し、販売していると発表しました。価格は2195ドル(約34万円)と高額ですが、利用者の睡眠の質を向上させる製品として注目を集めています。
この製品は、スマートフォンと連携してマットレスの温度を制御する仕組みです。利用者の睡眠データをAIが学習し、睡眠の質を最大化するために温度を自動で調整するということです。就寝時には設定した時間に合わせて温度が下がり、起床時間が近づくと徐々に室温に戻ることで、自然な目覚めを促すとしています。また、冷却システムには水を使用しており、メンテナンスの頻度が少ないことも特徴です。
Orionを創業したハリー・ゲステトナー氏(26)は、過去にクリエイター向けの収益化プラットフォームを立ち上げ、21歳の時に推定6500万ドル(約100億7500万円)で売却した実績を持ちます。ゲステトナー氏は、当時の過酷な労働環境によって健康を害した経験から、睡眠の重要性を痛感し、今回の起業に至ったということです。同氏は「睡眠は健康寿命を延ばすための基盤である」と述べています。
一方で、睡眠データという詳細な健康情報がクラウド上で処理されるため、サイバー攻撃などによる情報漏えいのリスクも指摘されています。これに対し、同社はセキュリティ対策に多額の投資を行っているとしています。
現在のモデルは2195ドル(約34万円)であり、競合他社の3000ドル(約46万5000円)のモデルと比較すると安価であるものの、一般の消費者には手が届きにくい価格設定となっています。これについてゲステトナー氏は、より手頃な価格帯のモデルを開発中であることを明らかにしました。将来的には500ドル(約7万7500円)程度の製品を提供し、より多くの利用者に普及させる方針です。
