韓国のAIチップスタートアップFuriosaAIは、LG AI Researchが最近発表したEXAONEプラットフォームにAIチップ「RNGD」を供給する契約を結んだと発表しました。
RNGDは大規模言語モデル(LLM)の実行に最適化されており、韓国の大手技術企業LGは先週、次世代のハイブリッドAIモデル「EXAONE 4.0」を発表しました。この協力は、電子機器、金融、通信、バイオテクノロジーなどの主要分野を対象としており、さまざまな用途に対応するということです。
この発表は、FuriosaAIがMetaによる8億ドル(約1,240億円)の買収提案を拒否してから約3か月後に行われました。FuriosaAIは、買収後の事業戦略や組織構造に関する意見の相違から提案を拒否したとしています。
FuriosaAIのCEO、ジュン・ペイク氏は、買収が成立しなかった理由について「我々のミッションを続けたいと考えており、これは非常に影響力のある貢献だと思います」と述べています。Metaの買収提案を受けない方針を示したものの、新たな資金調達を追求しているかどうかは明らかにしていません。
ペイク氏は、新たな提携が韓国だけでなく、国際的なビジネス機会をもたらすと述べています。「LG AIのEXAONEは、韓国で最も重要なAIモデルの一つとされています。LGだけでなく、韓国のAIエコシステム全体で使用されることが期待されています」と述べています。
また、LG AIがFuriosaAIのチップとアクセラレータを採用したことは、Nvidia以外の企業を支持する数少ない例であり、FuriosaAIのハードウェアがコスト面でも優れていることが勝因の一つだとしています。
FuriosaAIは、RNGDアクセラレータがLG AI ResearchのEXAONEモデルで競合するGPUを上回り、推論性能が2.25倍向上したと主張しています。さらに、エネルギー効率も高いとしています。
FuriosaAIのチップは一般的なGPUではなく、AI専用に設計されています。「我々はさまざまなAIモデルを効率的にサポートできます。GPUとは異なり、我々のアーキテクチャはAIコンピューティング専用に構築されています」とペイク氏は述べています。
LG AI Researchは2年前からFuriosaAIのRNGDアクセラレータの評価を開始し、効率性をテストし、LGのエコシステム全体でEXAONEを活用したサービスに統合できるかどうかを検証してきたということです。
ソウルに拠点を置くこのスタートアップは、サンタクララにもオフィスを構え、15人のグローバルなチームで運営されています。