アメリカのヘルスケア企業「Hims & Hers」の共同創業者らは、新たな高級ドッグフードブランド「Golden Child」を立ち上げ、総額3700万ドル(約57億3500万円)の資金調達を実施したと発表しました。
新会社「Golden Child」は、Hilary Coles氏とQuentin Lacornerie氏によって設立されました。両氏は、スタートアップの支援を行う「Atomic」が実施した消費者行動の調査や、既存のドッグフードに関する1万1000件以上のレビューを分析しました。その結果、既存の商品には「準備が手間である」「犬が体調を崩す」といった不満が根強く残っていることが分かったということです。
Lacornerie氏によりますと、昨今、飼い主自身の健康志向が高まっており、ペットの食事に対しても人間と同等の品質や厳格な基準を求める傾向が強まっているとしています。
今回発売される商品は2種類で、現在は消費者への直接販売(D2C)で行われています。1つは新鮮な冷凍食事システムで、1日あたり3ドル(約460円)からの定額制を主体としています。もう1つは、既存のドッグフードにかけて使用できる常温保存可能な液状のトッピングで、1本19.95ドル(約3100円)で販売されます。
商品の開発にあたっては、アメリカ国内の複数の製造施設を活用し、人間用の食品と同等の流通網を構築したということです。また、動物栄養学の博士号を持つ専門家や、全米で約80人しかいない獣医栄養学の専門医、さらに一流シェフを外部の顧問としてではなく、正規の従業員として雇用しています。
資金調達については、アメリカの投資会社が主導し、シードおよびシリーズAラウンドで総額3700万ドル(約57億3500万円)を調達しました。
Coles氏は今後の事業展開について、ドッグフードにとどまらず、ペット関連用品など幅広い分野への進出も視野に入れていることを示唆しました。同社は今後、ペットの生活全般を支える総合的なブランドとしての地位の確立を目指す方針です。
なお、設立に関わった「Atomic」は、これまでに時価総額が70億ドル(約1兆850億円)に上る企業を輩出した実績がある一方、1億5000万ドル(約232億5000万円)以上を調達した別の事業では企業価値の大幅な引き下げを余儀なくされた事例もあり、今回の新事業の行方が注目されています。
