アップルが今年相次いで発表した企業買収は、クリエイター向けのアプリ群「Apple Creator Studio」の機能向上と拡充を明確な目的としていることがわかりました。
アップルは来週、クリエイター向けの新しいハードウェア4製品を発表する見通しです。タッチ操作に対応した刷新版のMacBook Pro、現代的な設計としたiPad mini、そしてM6チップを搭載したiMacとMacBook Proです。
しかし、ハードウェアはアップルのクリエイター向け戦略の一部にすぎません。同社はこの1年、クリエイター向けツールの生態系を強化するため、Creator Studioの立ち上げや、機能を広げる企業の買収を進めてきました。
Creator Studioを軸とした買収
Apple Creator Studioは1月、Pixelmator ProやLogic Pro、Final Cut Proなどを含むクリエイター向けプロ向けアプリの集合体として登場しました。サービス開始後も新機能を継続的に追加していますが、その背景ではCreator Studioを意識したとみられる買収も行われています。
- 春には、Final Cut Pro向けに「視覚効果のテンプレートやプラグイン、モーショングラフィックスツール」を提供するMotionVFXを買収しました。
- 同じく春には、デジタル画像の「カラーマネジメントとグレーディング」向けツールを持つColor.ioを買収しました。Final CutやPixelmatorでの活用が想定されているとみられます。
- 昨日明らかになった最新の買収先Samplabは、「ミュージシャン向けの究極のオーディオエディター」を掲げており、Logic Proとの親和性が高いとみられます。
- 直近のHuxeの acqui-hire(人材獲得目的の買収)も、Creator Studioに利点をもたらす可能性があります。
サービス収入の拡大と生態系の融合
Creator Studioにこれほど投資する理由について、サービス収入を伸ばす機会があることは明らかな理由の一つです。ただ、同社はこのアプリ群をクリエイター向けの総合的な提案における重要な要素と位置づけているとみられます。
アップルは長年、ハードウェアとソフトウェア、サービスを一体の生態系として融合させることに注力してきました。今回のソフトウェアとサービス面での取り組みは、来週発表される新しいハードウェアとうまくかみ合う見通しです。10月28日の「Pro and tell」とみられる発表では、Creator Studioの各アプリにも注目が集まると予想されます。
