スウェーデンのストックホルムを拠点とするAIコーディングプラットフォーム「ラバブル」は、利用者数が800万人に近づいていると発表しました。これは、今年7月に発表された230万人からの大幅な増加です。CEOのアントン・オシカ氏は、毎日10万件の新しいプロダクトがラバブル上で構築されていると述べています。
ラバブルは急速に成長しており、これまでに2億2800万ドル(約353億円)の資金を調達しています。今年の夏には2億ドル(約310億円)の資金調達を行い、企業価値は18億ドル(約2790億円)と評価されました。最近では、新たな投資家が50億ドル(約7750億円)の評価での投資を希望しているとの噂もありますが、オシカ氏は資金面での制約はないとしています。
リスボンで開催されたWeb Summitイベントでのインタビューでは、ラバブルの現行の年間経常収益について言及はありませんでしたが、今年6月には1億ドル(約155億円)に達したと公表されています。しかし、バイブコーディングの持続性については疑問の声も上がっています。
今夏のバークレイズの調査やGoogleトレンドのデータによれば、ラバブルを含む人気サービスへのトラフィックは年初から減少しているということです。9月時点でラバブルのトラフィックは40%減少していると報告されています。それでも、オシカ氏はユーザーの定着率が高いとし、100%以上のネットドルリテンションを誇ると述べています。
ラバブルはGPTエンジニアというオープンソースツールから生まれましたが、オシカ氏はコーディングを知らない99%の人々にこそ大きな機会があると感じたとしています。ラバブルはフォーチュン500企業の半数以上が利用しており、創造性を高めるためのツールとして評価されています。
セキュリティの問題については、最近のインシデントを受けて、セキュリティエンジニアの採用を進めているとしています。ラバブルを利用する際には、複数のセキュリティチェックを行う方針です。
競合他社については、オープンAIやAnthropicのようなAI大手も独自のコーディングエージェントをリリースしていますが、市場は複数の勝者を受け入れる余地があるとオシカ氏は述べています。
ラバブルのミッションは「最後のソフトウェア」を構築することであり、ユーザーの理解から重要機能の展開までをシンプルなインターフェースで実現することを目指しています。
オシカ氏は、シリコンバレーの激しい働き方文化に対してチームの成功を重視すると述べています。「会社にいる全員がミッションに熱心であることが重要です」と語っています。
