人工知能(AI)技術の活用が急速に進む中、関連する新興企業各社が、収益の成長スピードを一段と加速させていると発表しました。目標とする収益規模に到達するまでの期間が、これまで以上に短縮しているということです。
各社が公表したデータによりますと、年間経常収益(ARR)などの指標において、持続的な成長傾向が確認されています。企業によって収益の定義は異なりますが、いずれも成長のペースが加速しているとしています。
AIモデルの学習や改善を支援する「Mercor」は、6月時点の年間換算収益が20億ドル(約3100億円)を突破したと発表しました。これは10億ドル(約1550億円)に到達してから、わずか4か月後のことです。設立から3年未満の同社は、9月時点で5億ドル(約775億円)の収益ペースに達していたということです。
AI開発を手がける「Anthropic」も、記録的な収益の伸びを示しています。5月下旬には、年間換算の収益が470億ドル(約7兆2850億円)を超えたと発表しました。これは300億ドル(約4兆6500億円)を突破してから2か月弱での達成となります。同社は、2025年7月時点の40億ドル(約6200億円)から、2025年後半には90億ドル(約1兆3950億円)に達したと報告していました。
企業向けの顧客対応AIを開発する「Sierra」は、最初の1億ドル(約155億円)の年間経常収益を達成するまでに7四半期を要しましたが、その後わずか2四半期でさらに1億ドル(約155億円)を上乗せしたということです。
また、企業向けAI検索を提供する「Glean」は、5月に年間経常収益が3億ドル(約465億円)を突破したと発表しました。1億ドル(約155億円)から2億ドル(約310億円)に倍増するまでには9か月かかりましたが、そこから3億ドル(約465億円)に達するまでは6か月に短縮されたとしています。
AI専業ではない企業でも、技術の統合による収益拡大が見られます。人事労務システムを提供する「Gusto」は、過去5四半期連続で収益の伸びが加速していると発表しました。2022年初頭に93億ドル(約1兆4415億円)の企業価値と評価された同社は、直近12か月の実績収益が10億ドル(約1550億円)を超えたということです。
法務管理ソフトを提供する「Clio」は、2023年にAI機能を導入して以降、収益が急増しています。2024年半ばに年間経常収益が2億ドル(約310億円)を超え、昨年末にはその倍に達したほか、直近では5億ドル(約775億円)に到達したと発表しました。
