市場調査会社IDCは、2025年の世界スマートフォン市場の成長予測を1%に上方修正したと発表しました。これは、iOSの成長が加速していることが要因とされています。
5月にIDCは、インフレや失業率の上昇、消費者支出の減少などの経済的課題を理由に、2025年の成長予測を2.6%から0.6%に引き下げていました。しかし、今回の報告では、3.9%のiOS成長が市場全体の成長を牽引し、2026年への成長を後押しするとしています。
IDCのシニアリサーチディレクター、ナビラ・ポパール氏によると、「関税の不確実性が依然として高いものの、多くのスマートフォンメーカーにとっては背景ノイズに過ぎない」と述べています。メーカー各社は、需要を満たすために生産計画を多様化する方針です。
地域別では、2025年までにアメリカで3.6%、中東とアフリカで6.5%、アジア太平洋地域(中国を除く)で0.8%の成長が見込まれています。
また、折りたたみスマートフォンとジェネレーティブAIの普及が、2029年までの市場成長を支えるとしています。IDCは、2025年に3億7千万台以上のジェネレーティブAI対応スマートフォンが出荷され、2029年には70%以上のシェアを占めると予測しています。
一方、折りたたみスマートフォン市場については、2025年に前年比6%の成長が予測されています。2024年の2%から増加し、2026年にはさらに6%、2027年には11%の成長が見込まれています。