オープンソースのデータベースサービスを提供するSupabaseは、5兆円(約320億ドル)の評価額を達成したと発表しました。今回の資金調達は、AccelとPeak XVが主導し、新たに100億円(約6,500万ドル)のシリーズEラウンドで行われたということです。これは、4か月前にAccelが主導したシリーズDラウンドでの2兆円(約130億ドル)の評価額から大きく上昇したものです。
さらに、シリーズDラウンドは、7か月前に行われたシリーズCラウンドの8億円(約5,200万ドル)の資金調達に続くものでした。このシリーズCラウンドは、SequoiaからスピンオフしたPeak XVとDavid Sacks氏のCraft Venturesが主導しました。PitchBookの推定によると、この時の評価額はおよそ1,200億円(約7億6,500万ドル)だったということです。
この1年間で3,800億円(約24億5,000万ドル)を調達し、評価額は500%以上の上昇を見せています。Supabaseはこれまでに総額5,000億円(約32億ドル)を調達したとしています。
Supabaseは、2020年にCEOのPaul Copplestone氏とCTOのAnt Wilson氏によって設立されました。元々はY Combinatorのスタートアップ企業で、開発者にGoogleのFirebaseに代わるPostgresベースのオープンソースの選択肢を提供していました。FirebaseもAIアプリのために設計されたデータベースです。
Supabaseは、Postgresを他の企業向けオープンソースツールと組み合わせ、認証、自動生成API、ファイルストレージ、ベクトルツールキットなどの機能を提供しています。これにより、データベースのセットアップの難しい部分を簡素化し、数回のクリックで完了できるようにしました。その結果、急成長中のLovableやBoltといった自然言語プロンプトでアプリを作成するツールのバックエンドとして人気を博しています。さらに、FigmaやReplit、Cursor、Claude Codeといった人気のAIコーディングツールのデータベースとしても利用されています。
興味深いことに、Supabaseはオープンソースであり、4,000万人の開発者コミュニティに支えられているため、シリーズEの資金調達の一環としてコミュニティメンバーにも株式を購入する機会を提供しているということです。