UAEのプロップテック企業ハスピーは、シリーズBラウンドで約59億円(約9,145万ドル)を調達し、中東および欧州での事業拡大を図ると発表しました。この資金調達は、既存投資家のバルダートン・キャピタルが主導しました。
ハスピーは2020年にUAEで住宅購入のデジタル化を進めるために設立され、過去5年間でUAE最大級のプロップテック企業に成長しました。現在はスペインにも進出し、デジタルツールを提供して住宅探しや住宅ローン取得を支援しています。
2022年には、シリーズAラウンドとその拡張で約40億円(約2,580万ドル)を調達しました。投資家にはバルダートン・キャピタル、ファウンダーズ・ファンド、ピークXVパートナーズ(旧セコイア・キャピタル・インディア&SEA)などが含まれています。今回の新たな資金は、UAEとスペインでの成長を支え、サウジアラビアでの事業開始を支援する方針です。
プロップテック業界は近年困難を抱えており、オープンドアやコンパスのような企業は米国の金利上昇により評価額や収益性の維持に苦戦しています。その中で、ハスピーは独自の効率的な都市展開モデルを築き、AIツールを活用した革新を続けています。
ハスピーはUAE市場での経験を通じて、住宅ローンプロセスの課題を特定し、主要銀行との提携やデジタル事前承認を導入しました。これにより、UAEの住宅ローン市場の30%を占めるまでに成長しました。
スペインでは、100,000人以上の登録エージェントがいる分散した不動産市場に進出しました。ハスピーは物件を所有するのではなく、ネットワークベースのモデルを採用し、フリーランスのエージェントが物件リードにアクセスできるプラットフォームを提供しています。
今後4年間で、ハスピーは欧州と中東の主要都市に進出する計画です。2025年末までに10都市以上での運営を目指しています。