韓国LGグループの子会社であるLGイノテックは、米国のAevaテクノロジーズと4Dライダーセンサーの製造提携を結んだと発表しました。
この提携により、LGイノテックはAevaのAtlas Ultra 4Dライダーセンサーを自動車向けに製造・供給し、将来的には消費者向け電子機器やロボット、産業オートメーション分野への技術拡大を目指す方針です。合意の一環として、LGイノテックはAevaに最大5,000万ドル(約775億円)を投資し、米国企業に約6%の持分を取得するということです。
Aevaの共同創設者兼CEOのソロウシュ・サレヒアン氏は、「提携の第一段階は自動車分野に焦点を当てています。LGイノテックは、世界のトップ10の乗用車OEMの一部に対する製造パートナーとしての役割を果たします」と述べました。
2017年に設立されたAevaは、4Dライダーをチップ上に統合するために約5億ドル(約7,750億円)を投じてきたとしています。従来のライダーシステムが飛行時間測定に依存して距離を推定するのに対し、Aevaの周波数変調連続波に基づく認識技術は、リアルタイムでピクセルごとに距離と速度を測定するということです。
「モノクロカメラからカラーカメラに移行するようなものです。速度情報を新しい次元として取得します」とサレヒアン氏は説明しました。
Aevaは、光学系を含むライダーシステム全体をシリコンフォトニクスモジュールに統合したとしています。この小型化されたチップスケールの設計は、特に自動車、ロボット、消費者向け電子機器市場での効率的な生産と統合を可能にするということです。
同社は、この提携から得られる資金を製品開発とチームの強化に充てる計画です。「過去8年間でハードウェアを非常に小型化し、その軌道を維持しています。単一のモノリシックチップにまで縮小する予定です」とサレヒアン氏は述べています。
Aevaは製造業分野にもターゲットを広げており、日本のニコンやドイツのCKGと提携しています。また、スマートインフラや輸送分野にも拡大し、SFOやJFKターミナル1を含む米国の主要空港でセキュリティおよび監視ソリューションを提供しています。