Box社は、開発者会議「Boxworks」において、新たなAI機能を発表しました。これにより、同社の製品の基盤にエージェンティックAIモデルが組み込まれることになりました。
この発表は、同社のAI開発の急速な進展を反映しており、昨年のAIスタジオの立ち上げ、今年2月のデータ抽出エージェント、5月の検索および深層研究のためのエージェントに続くものです。
新たに導入される「Box Automate」は、AIエージェントのためのオペレーティングシステムとして機能し、ワークフローを異なるセグメントに分け、必要に応じてAIで強化できるようにします。
Box社のCEO、アーロン・レビー氏は、AIへのアプローチと基盤モデル企業との競争について語りました。レビー氏は、現代の職場におけるAIエージェントの可能性について非常に楽観的である一方で、現行モデルの限界とそれを既存技術で管理する方法についても明確に述べました。
レビー氏は、AIエージェントをクラウドコンテンツ管理サービスに組み込む理由として、AIによる業務の変化を挙げています。特に、構造化されていないデータを扱うワークフローに大きな影響があるとしています。
また、エージェントをビジネスに導入する際のリスクについても触れ、顧客が求めるのは、エージェントがワークフローの同じポイントで一貫して動作することだと述べています。
Box Automateでは、各エージェントがどの程度の作業を行うかを決定し、次のエージェントに引き継ぐことができるとしています。
レビー氏は、AIエージェントのコンテキストの重要性についても言及し、AIモデルとエージェントが必要とするコンテキストは、非構造化データの中にあると述べています。
さらに、大規模で強力なフロンティアモデルと、小規模で信頼性の高いモデルの利点についての業界の議論にも触れ、Box社のシステムはそのタスクを任意の長さや複雑さにすることを妨げるものではないとしています。
データ制御については、AIモデルがアクセス制御、データセキュリティ、許可、データガバナンス、コンプライアンスを扱う強力なレイヤーを必要とすると述べています。
最後に、基盤モデル企業との競争について、企業がAIを大規模に導入する際には、セキュリティ、許可、制御が必要であるとし、Box社はそれらの能力をすべて提供するシステムを構築していると述べました。
