インディーゲームのマーケットプレイスであるItch.ioは、成人向けおよびNSFW(Not Safe For Work)ゲームを検索や閲覧ページから非表示にすることを発表しました。
この措置は、Collective Shoutという団体が行ったキャンペーンに応じたものです。この団体は以前からビデオゲームや音楽、広告などに対して批判を行っており、今回のキャンペーンでは「No Mercy」というゲームの販売を問題視しました。
Collective Shoutは、PayPalやMastercard、Visaなどの決済会社の経営陣に対してオープンレターを送り、女性に対する暴力を助長するゲームの販売が企業の価値観や使命に反すると訴えました。
このキャンペーンの影響で、Steamも今月初めに、決済会社や関連するカードネットワークの規則に違反する可能性のあるゲームを禁止する方針を示しました。
Itch.ioも同様に、決済パートナーとの関係を優先し、コンプライアンスを確保するために迅速な対応が必要だとしています。Itch.ioは「No Mercy」が一時的に販売されていたが、4月に禁止されたと述べ、迅速な対応が求められたとしています。
現在、Itch.ioは決済会社の要件を満たすための包括的な監査を行っており、監査が完了するまで成人向けコンテンツは非表示のままとなるということです。監査後は、NSFWゲームの制作者は決済パートナーのポリシーに準拠していることを確認する必要があるとしています。
ソーシャルメディアでは、Itch.ioの決定に対する批判が見られます。現在の利用規約では、成人向けコンテンツの違反は「永久的で異議申し立ての機会はない」とされ、違反アカウントの資金は「支払い対象外」となるとされています。
これは、決済会社が成人向けコンテンツに対してオンラインプラットフォームに圧力をかけた初めての事例ではありません。昨年、GumroadやOnlyFansも同様の理由でコンテンツの規制を強化しました。
また、Change.orgの請願書には13万7000以上の署名が集まり、MastercardやVisaに対して、合法的なフィクションコンテンツの検閲をやめ、活動家団体の影響を拒否するよう求めています。