Venmoは10月23日、新たなリワードプログラム「Venmo Stash」を発表しました。このプログラムでは、顧客がVenmoのアプリでお気に入りのブランドと取引を行うことで、キャッシュバックを受けられるということです。
キャッシュバックリワードはクレジットカードでは一般的ですが、VenmoのリワードはVenmoのMastercardデビットカードに還元されるとしています。最大5%のキャッシュバックが可能です。
このプログラムは、Venmoのサービス利用を促進し、エコシステム内での資金の流れを活発化させることを目的としているということです。
また、このプログラムは、今日のブランドが若年層にアプローチする新たな方法でもあります。多くの若年層はクレジットカードよりもデビットカードを好んでいるという調査結果があります。
2024年のeMarketerによる調査では、Z世代のユーザーのうち頻繁にクレジットカードを使用しているのは39%に過ぎず、他の世代では51%に上るとされています。また、Cash App AfterpayのためのMorning Consultの調査によると、Z世代の63%が他の支払い方法よりもデビットカードを好んでいると回答しています。
こうした背景から、決済プロバイダーや小売業者は、若年層の消費者に対応するため、デビットカードのリワードを増やし、チェックアウト時に「後払い」サービスなどの選択肢を提供する方針です。
Venmoの場合、顧客がVenmoの製品とより多く関わることで、より大きなリワードを提供する設計となっています。これにより、顧客がVenmoのエコシステムに投資し続けることを期待しています。
また、Venmoの競合他社であるCash Appなどが提供するキャッシュバックインセンティブとも競合することになります。
初期段階では、顧客はVenmoのデビットMastercardを使用し、Venmoのバランスを利用することで1%のキャッシュバックを受けられます。自動リロードをオンにしてバランスを自動的に補充することで、リワードは2%に増加します。また、毎月Venmoでダイレクトデポジットを受け取ると、5%のキャッシュバックを得られるということです。
しかし、食料品、ガソリン、外食などの支出カテゴリーごとに一定の割合を提供するのではなく、Venmoのプログラムでは、顧客が選んだお気に入りのブランドのバンドルから選択する仕組みです。たとえば、マクドナルド、TikTok Shop、Uber、Uber Eatsを含むグループや、Amazon、DoorDash、Domino's、Walgreensを提供するグループから選べます。
PayPalが所有する同社は、来年にはVenmo Stashが全国ネットワーク内の加盟店でのVenmo利用時にもリワードを提供する方針です。
