YouTubeは12日、AIを活用した新しい機能を導入し、ユーザーがコンテンツや情報をより簡単に見つけられるようにすると発表しました。
この新しいAIを活用した検索結果カルーセルは、GoogleのAIオーバービューに似た機能で、アメリカのYouTube Premiumユーザー向けに提供されます。カルーセルは、動画を提案し、AIが生成したトピックの簡潔な説明を表示することで、ユーザーが求める情報をより早く見つける手助けをするということです。
このAIによる検索結果カルーセルは、ショッピングや特定の場所でのアクティビティに関連する検索に表示されるとしています。例えば、「ハワイのベストビーチ」と検索すると、スノーケリングスポットや火山ビーチを紹介する動画のクリップがAIによって生成され、説明やさらに多くの動画が表示され、旅行の計画をサポートします。
この新機能は、GoogleのAIオーバービューに似ており、検索結果ページの上部にAIが生成した要約を提供します。AIによる検索結果カルーセルは、ユーザーにとっては発見が容易になる一方で、クリエイターにとっては収益に影響を及ぼす可能性があると懸念されています。AIカルーセルから直接情報を得た場合、動画をクリックしない可能性があるためです。
AIを活用した検索結果カルーセルの導入は、GoogleのAIオーバービューや他のAIツールがニュース出版社のトラフィックに大きな影響を与えているというウォール・ストリート・ジャーナルの報告から2週間後のことです。YouTubeのクリエイターは、新しいカルーセル機能が動画のエンゲージメントを低下させる可能性があると懸念しています。
一方、YouTubeの会話型AIツールについては、一部の非プレミアムユーザーにも提供されると発表しました。このツールは2023年後半に初めて導入され、AIを活用してユーザーにより多くの情報、コンテンツの推薦、動画の要約を提供します。学術動画の重要な概念を自分でクイズ形式で確認することも可能です。
YouTubeはこのツールの回答が、YouTubeやウェブからの情報をもとにした大規模な言語モデルによって生成されると説明しています。回答は、視聴者が見ているコンテンツをより深く理解する手助けをするよう設計されています。
例えば、ローラースケートダンスのチュートリアルを視聴している場合、会話型AIツールは「動画を要約しますか」や「関連コンテンツを推薦しますか」と尋ねます。また、「この動画の曲は何ですか?」といった質問をすることも可能で、曲名やアーティスト、ジャンルなどの詳細を提供します。