アクセルは、インドのライドシェアプラットフォームであるラピドに出資し、プロサスもその持株比率を拡大したと発表しました。これに伴い、インドの二輪車大手であるTVSモーターは、ラピドの全株式を売却しました。
TVSモーターは木曜日、証券取引所への提出資料で、ラピドの全持株を28億8000万ルピー(約49億円)でアクセルとプロサスの投資部門であるMIHインベストメンツに売却したと発表しました。この取引により、TVSモーターは過去3年間で152%以上のリターンを確保したということです。
2015年に設立されたラピドは、インドのライドシェア市場でウーバーやオラ、インドライブと競争する主要な企業に成長しました。当初はバイクタクシーから始まり、その後オートリクシャーや自動車サービスの予約を拡大し、さらに宅配サービスも追加しました。最近では、スウィギーやゾマトが支配するフードデリバリー市場にも一部都市で試験的に参入しています。
TVSモーターは、2022年4月にラピドの1億8000万ドル(約279億円)のシリーズDラウンドに参加し、ウェストブリッジ・キャピタルやシェル・ベンチャーズ、ネクサス・ベンチャー・パートナーズなどの既存の支援者と共に投資しました。当時、同社は11億4000万ルピーで株式を購入したとしています。
今回の取引の一環として、アクセルはラピドの優先株11,997株を購入し、プロサスは優先株11,988株と普通株10株を取得しました。両者ともに約14億4000万ルピー(約24億円)を支払ったということです。
アクセルのラピドへの出資は、同社がオラへの初期投資以来、インドのライドシェア市場への復帰を示しています。この動きは、ラピドがアクセルやプロサスと来年までに新たな資金調達ラウンドを締結する交渉を進めている中でのものです。資金調達の具体的な規模はまだ決定されていないとしています。
プロサスは既にラピドの投資家であり、9月にスウィギーが全持株を売却した際の別の株式売却を通じてその持株比率を拡大しました。この取引により、ラピドの評価額は23億ドル(約3565億円)に倍増したとテッククランチは報じています。
アクセルとプロサスはスウィギーの初期投資家でもあり、スウィギーはラピドがフードデリバリー市場に参入する準備を進める中で、利益相反の可能性を理由にラピドから撤退しました。
アクセルとプロサスはコメントの要請に応じず、ラピドもコメントを得ることができませんでした。
