アップルは、中国でWeChatとの契約を結び、新たな手数料収入源を得たと発表しました。これにより、同社はWeChat内のミニゲームやアプリでの購入に対して15%の手数料を受け取ることになります。
中国のiPhoneユーザーのアプリ購入方法は、他の国とは大きく異なっています。WeChatは、中国のiPhoneユーザーのほとんどが使用するアプリであり、まるで第二のiPhoneのオペレーティングシステムのように機能しています。
WeChatは、メッセージングや請求書の支払い、タクシーの予約、オンラインでの食事注文、映画チケットの購入、ゲームのプレイ、フライトのチェックイン、友人への送金、医師の予約、銀行明細の取得、本の検索、デート、寄付など、幅広い機能を提供しています。
2020年に行われた調査によると、100万人以上の中国のiPhoneユーザーの95%が、WeChatを手放すくらいならiPhoneを使わないと回答しました。
しかし、これまでこれらのミニアプリでの購入は、アップルに手数料をもたらすことはほとんどありませんでした。多くのアプリ開発者が外部の支払いシステムを利用するようユーザーを誘導していたためです。
アップルは長らく、WeChatの開発元であるテンセントに対し、ミニアプリ開発者が手数料を回避しないよう求めてきました。ブルームバーグによると、1年にわたる交渉の末、両社はついに合意に達したということです。
テンセント・ホールディングスは、アップルと契約を結び、iPhoneメーカーがWeChat内のミニゲームやアプリの支払いを処理し、購入額の15%を手数料として受け取ることになりました。この合意により、アップルは新たな収入源を得ることができ、テンセントも圧力から解放される方針です。
この契約は、アップルにとって数千億円規模の価値があると見込まれています。
