AI(人工知能)を活用したプログラミングツールの普及を背景に、アメリカのIT大手アップルが運営するアプリ配信サービス「App Store」への新規アプリの申請が急増していることが分かりました。専門知識がなくてもアプリ開発が容易になったことが主な要因とみられています。
アメリカのIT系メディアの報道によりますと、App Storeへの新規アプリ申請数は2016年以降、減少傾向にありましたが、昨年から急激な増加に転じ、最大で84%の急増を記録したということです。調査会社のデータでは、世界の新規アプリ数はおよそ60万件に達したと報告されています。
この急増の主な要因として、アメリカの「オープンAI」や「アンスロピック」などが提供するAIコーディングツールの普及が挙げられています。これらのツールを使用することで、プログラミングの経験がない人でも文章による指示だけでアプリを作成できるようになりました。また、専門知識を持つ開発者にとっても、手作業に比べて大幅に開発効率を向上させることが可能になったとしています。
一方で、アップルはこうしたAIツールを利用して作成された一部のアプリに対し、厳しい姿勢を示しています。同社は、アプリの主な目的を実行時に変更できるようなプログラムコードの生成は、アプリ審査ガイドラインに違反するとしています。最近では、「Anything」や「Replit」といったアプリの公開や更新を停止し、開発者にツールの仕様変更を求めたということです。
アプリ申請の急増に伴い、開発者の間では審査時間の長期化を懸念する声も上がっています。しかし、アップルの担当者はこうした指摘を否定し、申請されたアプリの9割を48時間以内に処理していると説明しました。さらに、過去12週間では週に20万件以上の申請を処理しており、審査プロセスを効率化するためにAIツールを積極的に活用している方針を明らかにしました。
IT業界では、AIを活用したアプリ開発が今後さらに拡大すると予想されています。アップルは近く開催される開発者向け会議において、こうした新しい開発手法に対応するためのガイドラインの見直しを行うかどうかが焦点となる見通しです。
