アメリカのIT大手アップルと、ゲーム開発大手のエピック・ゲームズは、アプリ配信サービス「App Store」を巡る訴訟において、裁判所の命令に対する執行猶予の扱いを巡り、それぞれ新たな申し立てを行ったと発表しました。
アメリカの第9巡回区控訴裁判所は4月6日、アプリ内決済以外の代替決済手段を認めるようアップルに命じた判決について、執行猶予を求めるアップル側の申し立てを認める決定を下しました。アップルが4月3日に申し立てを行い、裁判所が迅速に認めた形となります。これに対し、エピック・ゲームズは同日、裁判所の決定は時期尚早であるとして、決定の再考を求める申し立てを行ったと発表しました。エピック側は、連邦規則に基づき反論のための10日間の猶予が与えられるべきだったと主張しています。
さらにエピック・ゲームズは、アップルの動きについて「外部決済に対する不当な手数料の徴収を制限する裁判所の判断を遅らせるための戦術だ」と批判しています。
一方、アップルはエピック・ゲームズの申し立てに対する反論文書を提出したと明らかにしました。アップルは、執行猶予を見直す理由はなく、エピック側が主張するような被害は生じていないとしています。また、連邦最高裁判所への上訴手続きを進める間は、外部サイトへのリンクを通じた決済に対して手数料を徴収しない方針を示しており、執行猶予を維持することで下級審での不必要な手続きを回避できると主張しています。
これに対し、エピック・ゲームズは直ちに再反論の文書を提出したということです。同社は、執行猶予によって手数料に関する不確実性が生じ、アプリ開発者が代替決済の導入をためらう原因になっていると指摘しています。そのうえで、最高裁判所での審理と下級審での手続きは並行して進めることが可能だとして、裁判所が意図した競争環境の改善を速やかに実行するよう求めています。
