アメリカのIT大手アップルは、15年間にわたりCEO(最高経営責任者)を務めたティム・クック氏が9月1日付で退任し、後任としてジョン・ターナス氏が新たなCEOに就任すると発表しました。
クック氏は完全に経営から退くわけではなく、今後は同社の取締役会会長に就任する方針です。クック氏は、創業者のスティーブ・ジョブズ氏が亡くなる2か月前の2011年にCEOに就任し、長年にわたり同社を牽引してきました。
一方、新たにCEOに就任するターナス氏は、2001年に製品デザインチームの一員としてアップルに入社しました。その後、順調に昇進を重ね、2021年1月にはハードウェアエンジニアリング担当のシニアバイスプレジデントに就任していました。
アメリカの経済メディア、ブルームバーグの報道によりますと、クック氏は会長就任後、トランプ大統領や中国政府との関係構築および交渉に専念するということです。クック氏はターナス氏に対し、引き続きこれらの対外的な関係維持を担うとともに、新CEOが必要と判断した業務には意欲的に取り組む姿勢を示しているということです。また、休暇を過ごす計画もあるものの、引き続きアップルの業務を最優先する方針を従業員に伝えています。
ターナス氏はCEO就任に伴い、現在クック氏が使用している執務室を引き継ぐ見通しです。また、先週にはアップルの本社施設「アップルパーク」でクック氏の送別会が開催され、ターナス氏や関係者からのスピーチが行われたほか、著名なバンドによる演奏も披露されたということです。
今回の経営トップの交代は、9月9日に予定されているアップルの特別イベントを目前に控えた時期に行われます。このイベントはクック氏ではなくターナス氏が主導し、折りたたみ式の「iPhone Ultra」や「iPhone 18 Pro」、新型「Apple Watch」などの新製品が発表される見通しです。
アップルはここ数週間、iPhoneを除く多くのハードウェア製品や、「Apple TV」「Apple Music」などの定額制サービスの価格引き上げを発表しています。ターナス新CEOのもと、同社はこれまでで最も野心的とされる新製品の投入サイクルに注力していく方針です。
