アメリカのIT大手アップルが提供する、インターネット閲覧時のプライバシー保護機能「プライベートリレー」において、ユーザーの本来のIPアドレスが漏えいするおそれがあることが、セキュリティ研究者の調査により明らかになりました。
セキュリティ研究者のタラル・ハジ・バクリ氏とトミー・ミスク氏が、自身のブログを通じて発表しました。研究者らは、プライベートリレーを使用していても実際のIPアドレスが漏えいするかどうかを確認できるウェブサイトを公開しています。アメリカのITメディアがこのサイトで検証を行ったところ、実際にIPアドレスが特定されることが確認されたということです。この問題は、アメリカのメディア「404 Media」が最初に報じました。
研究者によりますと、問題の原因は、アップルの基本ソフト「iOS」のすべてのブラウザで使用されている中核システム「WebKit」の3つの機能にあるとしています。
「プライベートリレー」は、有料サービス「iCloud+」の利用者が設定を有効にすることで利用できる機能です。端末全体の通信を保護するVPN(仮想プライベートネットワーク)とは異なり、標準ブラウザの「Safari」を使用している間にのみ機能する仕組みとなっています。
ミスク氏は、過去の経験から「アップルに報告しても対応が数か月遅れたり、問題の影響を完全に否定されたりする可能性がある」として、今回はアップルへの直接の報告を見送ったとしています。
この問題について、アップルは現時点でコメントを出していません。
なお、ミスク氏らが開発している独自のプライバシー保護ブラウザでは、すでにこの通信漏えいを防ぐ対策が講じられているということです。
