アメリカのIT大手アップルは、iPhone(アイフォーン)などの端末から、すでに削除されたメッセージの内容が法執行機関などによって読み取られるおそれがあった不具合を修正するソフトウェアの更新プログラムを提供したと発表しました。
アップルによりますと、この不具合は、メッセージアプリで削除されたり自動的に消去されたりしたメッセージの通知内容が、端末内に最大で1か月間保存されたままになるというものです。同社はウェブサイト上のセキュリティに関する通知のなかで、「削除されるべき通知が、予期せず端末上に保持される可能性があった」と説明しています。
この問題については今月、アメリカの独立系メディアが、FBI(連邦捜査局)が捜査用の解析ツールを使用して、通信アプリ「シグナル(Signal)」から削除されたメッセージを抽出していたと報じていました。アプリ内でメッセージを削除しても、通知として表示された内容が端末のデータベースに保存されていたということです。
報道を受けて、シグナルのプレジデントを務めるメレディス・ウィテカー氏は、アップルに対して問題の解決を求めたことを明らかにしていました。
通知の内容が保存されていた理由は明らかになっていませんが、今回の修正により、システムの不具合であったとみられています。アップルは、通知が保持されていた理由についてのコメントの求めには応じていませんが、以前の基本ソフトである「iOS 18」を利用しているユーザー向けにも修正プログラムを提供したということです。
「シグナル」や「ワッツアップ(WhatsApp)」などの通信アプリには、一定時間が経過したあとにメッセージを自動的に削除する機能が備わっています。プライバシー保護を訴える専門家などは、捜査機関がこのセキュリティ機能を回避してデータを取得していたことに対して、強い懸念を示していました。
