アメリカのIT大手アップルは、長年幹部を務めてきたフィル・シラー氏が、「App Store(アップストア)」および新製品発表などのイベントを統括する役職から退任したと発表しました。
シラー氏は2020年までワールドワイドマーケティング担当のシニアバイスプレジデントを務めた後、特別職である「アップルフェロー」に就任していました。その際、マーケティング部門のトップはグレッグ・ジョズウィアック氏に引き継がれましたが、シラー氏は引き続きApp Storeとイベントの統括を担うとされていました。アメリカの経済紙ウォール・ストリート・ジャーナルによりますと、同氏は2024年時点でも週に80時間近く働いていたということです。
今回の役職変更後も、シラー氏はアップルフェローとして会社に留まり、特定の部署に縛られない新たな取り組みに携わる方針です。しかし、社内では今回の決定が同氏の引退に向けた「大きな一歩」として受け止められているということです。
シラー氏の退任に伴い、App Storeの運営体制も変更されます。アメリカのメディア、ブルームバーグの報道によりますと、App Storeの管轄はエディ・キュー氏が率いるサービス部門に移行するということです。キュー氏は2015年にシラー氏のマーケティング部門に引き継ぐまで、App Storeを統括していた経歴を持ちます。今後のApp Storeの日常的な運営は、同部門のベテランであるカーソン・オリバー氏が担い、直接キュー氏に報告する体制となります。
一方、アップルのイベント統括については、2023年からシラー氏の代理として実務を担ってきたノラ・ワインスタイン氏に引き継がれる方針です。ワインスタイン氏は今後、広報担当バイスプレジデントのクリスティン・ヒューゲット・クエイル氏の傘下に入ることになります。
また、アップルをめぐっては、ティム・クック最高経営責任者(CEO)が退任し、次期CEOとしてジョン・ターナス氏が就任することも明らかになっています。クック氏は従業員向けのメッセージを通じて、CEOとしての最後の日を迎えたことを報告したということです。
