アメリカのIT大手アマゾンは、ドローンを使った商品の配送サービス「プライム・エア」について、2026年末までにアメリカ国内の500近くの都市に拡大する計画を発表しました。現在のサービス提供地域を約6倍に広げる大規模な事業拡大となります。
サービスは今後、アリゾナ州トールソンやフロリダ州ラスキン、テキサス州サンアントニオなど、合わせて11の地域で新たに開始されるということです。
アリゾナ州トールソンでは昨年10月、ドローンがクレーンに衝突する事故が起きており、今回のサービス再開は注目されています。アマゾンのドローンをめぐっては、過去にもインターネットのケーブルを切断したり、住宅の庭やアパートに墜落したりするなどのトラブルが報告されていました。
このため、アマゾンは今回の発表で安全性を強調しています。各ドローンの周囲や空域を常に監視する業界最高水準の「検知・回避システム」を搭載しているとしています。また、カメラやセンサーを使って障害物を避けながら飛行し、小雨などの実際の天候条件でも運用できる設計になっているということです。
さらに、このサービスはアメリカ連邦航空局(FAA)の規定に基づき、民間の航空会社と同じ安全基準の認可を受けて運航されています。
アマゾンの担当幹部は声明で、「すでに今年だけで数十万個の荷物をドローンで配達した。最短30分で届くさらに迅速な選択肢を顧客に提供する」と述べています。現在、サービスはアリゾナ州やテキサス州など7つの州で展開されていますが、近くニューヨーク州やイリノイ州などにも拡大する方針です。
有料会員「プライム」の利用者は、約7750円(50ドル)以上の対象商品を注文した場合、ドローンによる配送が無料となります。注文額がそれに満たない場合は約460円(2.99ドル)、非会員の場合は約770円(4.99ドル)の配送料がかかるということです。対象となるのは重さ約2.2キロ(5ポンド)以下のほぼすべての商品としています。
ドローン配送をめぐっては、小売り大手ウォルマートやグーグルの親会社アルファベット傘下の「ウィング」も独自の配送網の構築を進めています。両社は今年6月にフィラデルフィアなど7つの市場を新たに追加しており、アメリカ国内での企業間の開発競争が一段と激しくなっています。
