NASA=アメリカ航空宇宙局は、月周辺を飛行する有人宇宙飛行ミッション「アルテミス2号」の宇宙船が、10日間の任務を終えて太平洋に無事着水したと発表しました。
NASAによりますと、「インテグリティ」と名付けられたオリオン宇宙船は、太平洋時間の午後5時7分、カリフォルニア州サンディエゴ沖の太平洋に着水しました。搭乗していたアメリカ人3人とカナダ人1人のあわせて4人の宇宙飛行士は、いずれも健康状態に問題はないということです。
今回のミッションには、リード・ワイズマン船長をはじめ、ビクター・グローバー飛行士、クリスティーナ・コック飛行士、ジェレミー・ハンセン飛行士が参加しました。打ち上げから着水までの宇宙滞在期間は9日余りでしたが、NASAはこれを10日間のミッションと位置づけています。
月軌道への有人飛行は、50年以上ぶりのことです。宇宙船は地球からおよそ40万キロメートル離れた、人類がこれまで到達したことのない距離まで飛行しました。飛行中、宇宙飛行士らは月の周辺を回りながら、これまで見られなかった月面の撮影や皆既日食の観測を行いました。また、新たなクレーターを発見し、2020年に亡くなったワイズマン船長の妻にちなんで「キャロル」と名付けたということです。
NASAのジャレッド・アイザックマン長官は着水後、「彼らは私たちが宇宙へ送り出した星の親善大使です。これ以上ない素晴らしいクルーによる、完璧なミッションでした」と述べました。
さらにアイザックマン長官は、SNSを通じて「アメリカは宇宙飛行士を月に送り、安全に地球へ帰還させる事業に再び乗り出した」と強調しました。今回の飛行は、次世代ロケットとオリオン宇宙船による初の有人テスト飛行であり、未知の宇宙環境へこれまで以上に深く挑むものでした。NASAは今回の成功を踏まえ、今後は月面への着陸や月面基地の建設など、さらなる宇宙探査に向けた計画を本格化させる方針です。
