アメリカのAI(人工知能)開発企業「アンソロピック」が、独自のAI半導体の開発に向けて、韓国の「サムスン電子」と協議していることが明らかになりました。AI向け半導体の供給不足に対応するため、独自開発の検討を本格化させているということです。
アメリカのIT専門メディアの報道によりますと、アンソロピックは現在、サムスン電子と提携の可能性について探っているということです。しかし、開発する半導体の具体的な用途や性能、サーバーへの組み込み方法などについては、まだ決定していないとしています。
この報道に対し、アンソロピックはメディアの取材に答えました。同社は「グーグルやアマゾン、エヌビディアなどの半導体を含む多様なハードウェアの活用が、引き続き当社の計算処理戦略の軸になる」としています。一方で、サムスン電子との提携の可能性については、言及を避けました。
現在、多くのAI開発企業が独自の半導体開発に乗り出しています。特定の計算処理に特化した独自のハードウェアを構築するだけでなく、半導体業界で圧倒的なシェアを握るアメリカの「エヌビディア」への依存を減らし、技術的な自立性を高める狙いがあるということです。
競合他社の動きも活発化しています。先週には、対話型AIを手がける「オープンAI」が、アメリカの通信半導体大手「ブロードコム」と提携し、「ハラペーニョ」と呼ばれる独自の推論用半導体を開発する方針を明らかにしました。オープンAIは、この半導体が競合他社の製品よりも電力効率に優れているとしています。また、アマゾンやグーグルも、クラウドサービスの一部として独自の半導体を提供しています。
一方、サムスン電子はすでにAI業界に深く関与しています。エヌビディアの主要な提携先としてAIモデルの学習や実行に必要な半導体を生産する一方、自社の半導体製造にはエヌビディアのソフトウェアを活用しています。両社は韓国にAI半導体工場を建設する計画を進めているほか、サムスン電子はグーグルとも半導体製造に関する提携を協議しているということです。
