アメリカのスタートアップ企業「Ando(アンド)」は、人間とAI=人工知能のエージェントが共同で作業できる新たなビジネス向けメッセージングアプリを開発し、開発資金として2000万ドル(約31億円)を調達したと発表しました。
同社によりますと、新しく開発されたアプリは、既存の「Slack(スラック)」などのメッセージングツールに代わるものとして設計されています。AIエージェントに独自のアカウントや受信トレイを付与し、人間と同じように自然に会話に参加できるのが特徴だということです。
創業者のサラ・ドゥ氏は、既存の通信プラットフォームについて「AIを単なる追加機能として扱っており、人間がAIの作業をチームに仲介する負担が生じている」と指摘しています。そのうえで、AIが自発的に文脈を理解し、人間の判断が必要な場面で担当者を呼び出せるようなシステムが必要だと強調しました。
アプリ内には、チャンネルやダイレクトメッセージ、グループ会話の機能が備わっています。また、音声通話を文字起こししてAIが内容を把握することも可能です。AIは自らの判断でチャンネルに参加したり、必要に応じて人間のスタッフに直接メッセージを送ったりできるとしています。
Andoは今後の開発に向けて、有力ベンチャーキャピタルのアクセルやインデックス・ベンチャーズなどから2000万ドル(約31億円)を調達しました。
ビジネス向けのチャットツールをめぐっては、スラックやマイクロソフトの「Teams(チームズ)」などもAIの統合を進めています。しかし、ドゥ氏は、最初からAIを前提に設計されたプラットフォームには競争上の優位性があるとしています。
現在、Andoのアプリは15か国のソフトウェアや不動産、金融業界などの小規模なチームで導入されています。調達した資金は、人材の採用やAIの運用コストに充てる方針です。
ドゥ氏は「AIエージェントが実務や調整作業を担うことで、少人数のチームでも大規模な業務が可能になる。人間はより高度な判断や戦略の立案に時間を費やすことができるようになる」としています。
