インドの人材育成スタートアップ、エムバーシティは、AIが代替できない職種の人材育成を進めるため、新たに3000万ドル(約465億円)を調達したと発表しました。インド政府が直面するスキルギャップの問題に対応し、即戦力となる人材を育成することを目指しています。
今回の資金調達は、プレムジ・インベストが主導し、ライトスピード・ベンチャー・パートナーズやZ47も参加しました。これにより、エムバーシティの企業評価額は約1億2000万ドル(約1860億円)に達したということです。
インドでは、卒業生が即戦力となるスキルを持たずに労働市場に入ることが多く、サービス業界では訓練を受けたスタッフの採用が困難な状況が続いています。特に医療分野では、インド政府によると約430万人の看護師が登録されているものの、依然として人材不足が指摘されています。
エムバーシティは、雇用者が設計したトレーニングプログラムを大学のカリキュラムに組み込み、インド政府の国家技能開発公社(NSDC)と提携して短期の認定プログラムを実施しています。
このスタートアップは、23の大学と提携し、看護師や理学療法士、医療検査技師、ホスピタリティ業界の職種に特化した「グレーカラー」職種の育成を行っています。
これまでに約4500人の学習者を訓練し、800人の候補者を配置したとしています。エムバーシティは、収益の約20%を占める高校生向けのキャリアカウンセリングプラットフォームも提供しており、昨年は35万件以上の問い合わせを受けたとしています。
新たな資金で、今後2年間で200以上の拠点に拡大し、医療やホスピタリティに加え、エンジニアリングや製造業にも進出する方針です。
エムバーシティは、フォーティス・ヘルスケアやアポロ病院などと協力し、職種別のトレーニングモジュールを共同設計し、大学の学位プログラムに組み込んでいます。収益は、提携機関からの手数料や短期認定プログラムから得ているということです。
また、国内の雇用者向けに人材パイプラインを構築しつつ、将来的には日本やドイツなど高齢化が進む国々の需要にも応える計画です。具体的な時期は明らかにしていませんが、今後の展開が注目されます。
