インドのIT大手インフォシスは、アンソロピックと提携し、企業向けのAIエージェントを開発すると発表しました。大規模言語モデルによる自動化が世界のITサービス業界を変革する中での動きです。
この提携により、インフォシスはアンソロピックの「クロード」モデルを自社の「トパーズAIプラットフォーム」に統合し、「エージェンティック」システムを構築する方針です。これにより、銀行、通信、製造業などの業界で複雑な企業ワークフローを自律的に処理できるエージェントを開発するとしています。
この提携は、インドのAIインパクトサミットで発表され、多くのAI企業やビッグテックの幹部が参加しました。AIツールがインドの2800億ドル(約43兆4000億円)規模のITサービス業界を混乱させるとの懸念が広がる中での発表です。
インフォシスは、アンソロピックの「クロード」モデルと開発者ツールへのアクセスを得ることになり、大企業向けにカスタマイズされたAIエージェントを構築する予定です。また、コードの作成、テスト、デバッグにアンソロピックの「クロードコード」を使用しており、すでに社内でツールを活用しているということです。
インフォシスはAI関連サービスが2023年12月期に255億ルピー(約420億円)の収益を上げ、総収益の5.5%を占めたとしています。競合のタタ・コンサルタンシー・サービシズは、AIサービスが年間約1800億ルピー(約2970億円)の収益を上げているとしています。
アンソロピックにとって、この提携は規制の厳しい企業セクターにAIシステムを展開するための専門知識とガバナンス能力を提供するルートとなります。アンソロピックの共同創業者兼CEOのダリオ・アモデイ氏は、「デモで動作するAIモデルと、規制された業界で動作するモデルの間には大きなギャップがある」と述べ、インフォシスの経験がそのギャップを埋めるとしています。
また、アンソロピックは今週、バンガロールに初のインドオフィスを開設し、インド市場へのさらなる拡大を目指しています。インドは同社の第二の市場となっており、世界のクロードの使用量の約6%を占め、その多くがプログラミングに集中しているということです。
インフォシスは、クロードを活用したAIエージェントの展開時期や契約の財務条件については明らかにしていません。インドのITサービス企業による同様の動きとしては、昨年HCLテックとオープンAIが企業向けAIツールの大規模展開を支援するために提携しています。
