イーロン・マスク氏は、短編動画アプリVineのアーカイブを復活させる方針を発表しました。マスク氏が所有するX社は、削除されたと考えられていたVineの動画アーカイブを発見し、ユーザーが再びアクセスできるようにする作業を進めているということです。
Vineは、今日のTikTokに先駆ける存在で、6秒間のループ動画を特徴としていました。2012年10月、TwitterがVineを3,000万ドル(約465億円)で買収し、ソーシャルメディアプラットフォームの動画拡充を図りました。しかし、Vineの可能性を十分に活かせず、2016年に新規アップロードを制限する形で終了しました。翌年には完全にサービスが終了し、一時的にユーザーアーカイブが残りました。
Vineは、App Storeにはもう存在しませんが、インターネットの文化的記憶に残っています。YouTubeにアップロードされたVineのベスト動画のコンピレーションや、Vineでキャリアをスタートさせた多くのクリエイターたちを通じて、Vineのコンテンツは新しい世代にも発見され続けています。
マスク氏は、2022年10月にTwitter(現X社)を買収した後、Vineの復活に関心を示していました。ソーシャルメディアアプリに投稿したアンケートで「Vineを復活させるべきか?」と問いかけ、約70%が「はい」と答えました。当時、AxiosはTwitterがVine復活に向けてエンジニアを割り当てたと報じましたが、具体的な進展はありませんでした。
マスク氏がVineのアーカイブ復活以外にどのような意図を持っているかは不明です。同じ投稿で、X Premium+会員向けの新しい動画作成機能「Grok Imagine」が「AI Vine」であると述べており、人間の創造性よりもAIを活用した動画作成に関心があることを示唆しています。
マスク氏が実際にVineの復活を実現するかどうかは不明です。X社の投稿は、Grok AIに注目を集めるためのものであり、Vineの再投稿を可能にするための実際の取り組みを示すものではない可能性があります。