イーロン・マスク氏が率いるSNS大手のX(旧ツイッター)は、AI=人工知能のツールがXのプラットフォームをより簡単に利用できるようにするため、新たな接続システムである「MCPサーバー」の提供を開始したと発表しました。
Xが新たに提供を始めたのは、AIモデルが外部のサービスと連携するための標準規格「MCP(モデル・コンテキスト・プロトコル)」に対応した独自のサーバーです。これにより、「Claude(クロード)」や「Cursor(カーソル)」などのAIアシスタントが、ユーザー自身のXアカウントの権限を利用して、Xのシステムに直接接続できるようになるということです。
これまで開発者がAIツールをXに接続させるためには、自らサーバーを構築し、認証システムを整備する必要がありました。今回の対応により、開発者はこうした手間を省き、本来のシステム開発に集中できるようになるとしています。
Xのシステムを利用した投稿の検索やトレンドの分析などは従来から可能でしたが、今回のシステム導入により、AIアプリケーションへの組み込みがさらに容易になります。Xとしては、単なるSNSにとどまらず、リアルタイムのデータを取得・分析できる情報ネットワークとしての位置づけを強化するねらいがあるということです。
現在、IT業界では主要企業が相次いで独自のMCPサーバーを提供しており、Xもこの動きに加わる形となります。
一方で、システムの接続が容易になることで、自動投稿や迷惑行為(スパム)が増加するのではないかという懸念も指摘されています。
これについてXは、今回提供するシステムには投稿を行う機能が含まれていないため、AIによる自動投稿はできないと説明しています。また、スパム行為を検知した場合には、引き続き利用を制限する方針です。
Xは今年、AIによるスパム投稿への対策を強化しています。最近ではシステムの利用料金を改定し、通常の投稿を0.015ドル(約2円)、リンクを含む投稿を0.20ドル(約31円)にそれぞれ値上げしました。会社側は、こうした措置を通じてシステムの悪用を防ぐねらいがあるとしています。
