SNS大手の「X(旧ツイッター)」を所有するイーロン・マスク氏は、ユーザーが反応を示した投稿に誤りがあり、後から訂正された場合、ダイレクトメッセージを通じて通知する新機能を導入すると発表しました。
Xには現在、ユーザーが協力して事実確認を行う「コミュニティノート」と呼ばれる機能があります。今回発表されたアップデートは、この機能を拡張するものです。具体的な導入時期については、今のところ明らかにされていません。
これまでコミュニティノートに対しては、「訂正が遅すぎる」という批判が寄せられていました。誤解を招く投稿は、正確性が議論されている間にも拡散され、訂正される頃にはすでに被害が広がっているケースが多いということです。
Xは、訂正が行われた際にユーザーへ積極的に通知することで、本来の投稿を超えて正しい情報を届ける狙いがあるとしています。これにより、誤った情報を拡散してしまったユーザーが、自ら訂正や謝罪を行う機会を得られる可能性もあります。
コミュニティノートは、マスク氏による買収前の旧ツイッター時代に導入されたシステムです。プラットフォーム側が中央集権的に情報管理を行うのではなく、異なる視点を持つユーザー同士が合意に達した場合にのみ、訂正や補足情報が公開される仕組みとなっています。
IT大手のメタも昨年、コンテンツ管理体制の見直しの一環として事実確認機関との提携を解消し、同様のシステムを導入したということです。
一方で、この仕組みは規模の拡大が難しいという課題も浮き彫りになっています。スペインの事実確認サイト「マルディタ」が2025年に実施した調査によりますと、Xで提案されたノートの85%はユーザーに表示されず、公開に至るのはわずか8.3%だということです。また、米州デジタル民主主義研究所(DDIA)が2021年1月から2025年3月までの間にXで投稿された176万件のノートを対象に行った調査でも、未公開のノートは90%に上ると報告されています。
専門家からは、情報が最も必要なタイミングで表示されないため、システムの有効性が低下しているという指摘が出ています。さらに、ユーザーが過去に閲覧したり拡散したりした投稿が後から訂正されても、それに気づく手段がないことが問題視されていました。
マスク氏が提案したダイレクトメッセージによる通知機能は、こうした課題の解決に向けた取り組みの一環とみられています。この件についてメディア各社がXにコメントを求めていますが、現時点で回答は得られていないということです。
