アメリカのIT企業OpenAIは、競合他社に対抗するため、自社のAIコーディング支援ツール「Codex(コーデックス)」の機能を大幅に強化するアップデートを実施したと発表しました。
OpenAIが発表した新機能の中で最も注目されているのは、Codexがパソコンのバックグラウンドで自律的に動作する機能です。この機能により、Codexはデスクトップ上のあらゆるアプリを開き、カーソルの移動や文字入力などの操作を行うことができるということです。
会社側の説明によりますと、ユーザーがMacで別の作業を行っている間でも、Codexは複数のエージェントを並行して稼働させることが可能です。これにより、フロントエンドの修正やアプリのテストなど、補助的な作業をAIに任せることができるとしています。
この動きの背景には、AIコーディングツールの分野で先行する競合企業、Anthropic(アンソロピック)への対抗策があるとみられています。Anthropicは先月、自社のAIがパソコンを遠隔操作する機能を発表しており、現在、多くの企業で同社のツールが採用されているということです。OpenAIは今回のアップデートを通じて、Codexを単なるプログラミング支援ツールにとどまらず、企業の多様な業務プロセスに組み込める多角的なツールへと進化させる方針です。
さらに、Codexにはアプリ内ブラウザ機能が追加されました。これにより、特定のウェブアプリケーション上で直接AIに指示を出すことが可能になります。OpenAIは今後、この機能をさらに拡張し、ブラウザ全体を完全に操作できるようにする計画だとしています。
このほか、過去の作業内容を記憶してユーザーの作業スタイルを学習する「メモリ機能」のプレビュー版や、プレゼンテーション用の画像などを生成する機能も追加されました。また、110を超える外部アプリとの連携機能も導入され、チャットツールやカレンダーの情報を読み取って、その日の作業リストを自動作成するなどの事務作業も可能になったということです。
OpenAIは、企業向けの利用者に対し、利用した分だけ料金を支払う従量課金制の新たな料金プランも発表しました。同社は近年、消費者向けサービスよりも企業向け機能の開発に注力しており、今回の機能強化もその戦略の一環とみられています。
