アメリカ・カリフォルニア州の議会で、巨大IT企業が自社のサービスや製品を不当に優遇することを禁止する法案が、関連企業による大規模な反対運動の末に廃案になったことが明らかになりました。
カリフォルニア州議会のスコット・ウィーナー上院議員は先月、「BASED法(既得権益を持つ支配的プラットフォームによる反競争的な自社優遇を阻止する法案)」を提出しました。
この法案は、時価総額が1兆ドル(およそ155兆円)以上の巨大IT企業を対象としています。具体的には、自社の製品やサービスを競合他社よりも優先して検索結果の上位に表示することなどを禁止する内容でした。
また、他社のデータの利用を制限するほか、データの相互運用性や、利用者が自身のデータを持ち運びやすくする「データポータビリティ」を制限することも禁じるとしていました。市場における公正な競争を促し、特定のプラットフォームへの過度な依存を防ぐ狙いがあったとみられます。
アメリカの通信社ブルームバーグの報道によりますと、3月18日に法案が提出される前から、カリフォルニア州商工会議所やIT業界の団体「チェンバー・オブ・プログレス」が中心となり、法案を阻止するための猛烈な反対運動が展開されたということです。
この団体は2020年に設立され、アップル、グーグル、アマゾン、オープンAIなど39の企業や団体が支援しています。反対派の団体は、「法案が成立すれば、検索結果の利便性が低下し、商品の配達が遅れ、スマートフォンの安全性が損なわれる」と主張し、議員に対して法案に反対するよう働きかけました。
新興企業の支援組織である「Yコンビネータ」などが法案を支持したものの、法案は最初の委員会での採決を通過したあと、最終的にプライバシーに関する重要な委員会で否決され、廃案となりました。
ウィーナー議員は、「反対派は議会に大量のロビイストを送り込み、法案を非難して誤った情報を拡散した。我々は非常に不利な状況に立たされた」と述べています。
一方で、同議員は今後の対応を検討しており、再び同様の規制案を提出する方針を示唆しているということです。
