AIスタートアップのカヴェラは、ブランドがサプライヤー調達を自動化するための支援を行っており、新たな関税の影響で中国での製造を避ける企業が増えている中、約10億円(6.6百万ドル)の資金調達を行ったと発表しました。
カヴェラは、AIエージェントを用いて40カ国以上の潜在的なサプライヤーを見つけ、製品仕様や価格交渉を行うことができるとしています。特に、専任のグローバル調達部門を持たない中小企業にとって、この技術は有用であるということです。
カヴェラの創設者アンソニー・サーデイン氏は、製品情報をAIエージェントにアップロードすることで、多数の製造業者を特定し、即座に連絡を取り合うことが可能になると述べています。これにより、製造能力やリードタイムを理解し、価格見積もりを収集することが容易になるということです。
このプロセスにより、ブランドは多くのメッセージをやり取りする手間を省くことができ、数日後には見積もりが受信箱に届くとしています。企業は通常、製品サンプルを送るように依頼し、最終的な製造業者を選定します。
カヴェラは、顧客が製造パートナーを探す時間を大幅に短縮できるだけでなく、平均35%の製造コスト削減が可能だとしています。例えば、100件の見積もりを得ることで、より低価格で、より良いサプライヤーを見つけることができるとサーデイン氏は述べています。
カヴェラの顧客である耐火性アパレルブランド「ウェスタンウェルダーアウトフィッティング」やメンズグルーミングブランド「ザ・ロングヘアーズ」は、カヴェラの支援により、関税前の価格を下回るコストで製品を製造することができたと報告しています。
サーデイン氏は、データ分析スタートアップ「ティエラ」の元データサイエンスリードであり、アジアの貿易センターで育った経験から、貿易と調達に関する知識を家族三代にわたって持っています。
カヴェラの競合には、中国の数千の製造業者とブランドをつなぐ「アリババ」や、AIを活用してビジネスの調達を支援する「ピエトラ」が含まれています。
