アメリカのスタートアップ企業「QueryStory(クエリストーリー)」は、AI=人工知能を活用して企業の複雑なデータを分析し、その根拠を可視化することで信頼性の高い情報を提供する新たなプラットフォームの提供を開始したと発表しました。
同社は、IT大手グーグルの元エンジニアであるシャポール・ナギブザデ氏らが設立した企業です。ナギブザデ氏は、過去にサイバー攻撃の調査を通じて、膨大なデータから検証された事実を抽出することの重要性を学びました。同社は、この手法を大規模言語モデルに応用し、さまざまなデータ分析に活用していく方針です。
同社によりますと、2025年後半に投資会社などからシードラウンドで約9億3000万円(600万ドル)の資金を調達しました。この際の企業評価額は約93億円(6000万ドル)に上るということです。
新たに提供されるプラットフォームは、大規模な独自のデータベースを管理する企業を対象としています。営業チームや運用管理の担当者が、データサイエンスの専門知識を持たなくても、複雑なデータから正確な分析結果を得られるように設計されています。
最大の特徴は、AIが提示した分析結果の根拠を明確に示す点です。AIが作成したデータ抽出の指示(SQLクエリ)を自動的に表示し、人間が確認してレビューを記録する機能も備えています。これにより、企業がAIを業務に導入する際に課題となる「信頼性の欠如」を解消するとしています。
ナギブザデ最高経営責任者(CEO)は、「私たちが提供するのは、AIの回答に対する信頼です」と述べています。また、AIのデータ処理量に応じた課金モデルに依存せず、コストの透明性を高めることで、企業の財務担当者が費用を正確に把握できるようにする方針です。
投資家の1人で、実際にこのプラットフォームを利用しているティム・デル・ベロ氏は、「規制の厳しい業界において、専門のデータ分析チームを持たない意思決定者にとって最適なシステムです」と評価しています。
同社は今後、汎用的なAIモデルに依存するのではなく、企業の業務の文脈を正確に理解する特化型のツールとして、さらなるサービスの拡充を進める方針です。
