スペースコインは、分散型通信基盤の構築に向けた新たなマイルストーンを達成したと発表しました。これは、将来的にスペースXのスターリンクに匹敵する可能性があるとしています。
同社は今週、初のデモ衛星を通じて暗号化されたデータの送信に成功し、宇宙での暗号化取引の実行能力を確認したということです。
このブロックチェーン取引は、チリからポルトガルに向けて送信され、暗号署名と暗号化データを宇宙を通じて移動させるための概念実証として機能しました。
スペースコインの創設者であるテ・オー氏は、「暗号署名を宇宙に無事送信できるかが鍵です。これがなければ、許可のない接続を提供する分散型通信衛星ネットワークを構築することはできません」と述べ、2024年12月にスペースXと共に打ち上げたCTC-0の主要な目的が達成されたとビデオで発表しました。
CTC-0は、エンデュロサットが製造し、2024年12月にファルコン9のライドシェアで打ち上げられた小型衛星で、スペースコインが今後打ち上げを予定しているプロトタイプの第一号です。次に打ち上げ予定の3機の衛星、CTC-1はやや大きく、その後、性能を向上させるためのさらに大きな宇宙船が続く方針です。
この試験は、スターリンクが衛星ブロードバンド分野でのリードを固める中で行われました。スペースXは、8,000以上の衛星を軌道に投入し、すでに数百万人の顧客を獲得しています。アマゾンのクイパーを含む少数の競合他社も、同社に対抗する姿勢を示しています。
しかし、スターリンクや他の管理されたブロードバンドネットワークとは異なり、スペースコインのアプローチは「トークン化されたアクセス」と分散化に基づいています。同社は「スターメッシュ」と呼ばれる暗号化インターネットトラフィックネットワークを立ち上げ、インターネットの自由を維持しながら安全で追跡不可能なブラウジングと分散型ウェブサービスへのアクセスを提供する方針です。
2022年に設立されたスペースコインは、オー氏が設立した新興市場向け金融サービスを提供するグルーワからスピンアウトした企業です。同社のインターネットインフラは、クレジットコインブロックチェーン上で運用され、顧客がインターネット料金を支払ったり、他の金融取引を行ったりすることができるとしています。
「地上ネットワークとは異なり、停電、検閲、コスト障壁に脆弱でない分散型の衛星ベースシステムは、グローバルで検閲に強く、独占から独立したインターネットアクセスを提供できる」と同社は声明で述べています。